三田市けやき台の小児科・アレルギー科

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インフルエンザワクチン

予防接種

ここでは、インフルエンザワクチンのQ&Aについて書きます。

接種スケジュールは?

当院では生後6か月~8歳は2回、9歳以上は1回としています。
これはWHO(世界保健機構)が「9歳以上のインフルエンザワクチン接種は1回で良い」と提言しているためです。

生後6か月~8歳では1回目から2~4週間の間隔をあけて2回目を接種しています。
1984年の医事新報によると、接種間隔は3-4週のほうが効果が高い可能性を報告されています。

いつまでに接種すればいいの?

季節性のインフルエンザは通常12月末から翌年3月まで流行しますので、遅くても11月末までに接種を完了すべきです。
2回接種であるならば、10月と11月に1回ずつ接種するのが理想
です。

毎年予防接種したほうがいいの?

インフルエンザは毎年変異しながら流行しており、ワクチンも毎年そのシーズンの流行を予測して製造されています。

また、インフルエンザワクチンの予防効果は接種から3か月で効果が減弱し、5-6か月で効果を失います。
参考:Intraseason Waning of Influenza Vaccine Protection: Evidence From the US Influenza Vaccine Effectiveness Network, 2011–2012 Through 2014–2015(Clinical Infectious Diseases, 2017, 544–550.)

ですから、毎年予防接種を受けることが大切です。

何歳から受けたらいいの?

生後6か月から接種できるインフルエンザワクチンですが、乳児や1歳児も接種したほうがいいのでしょうか?

バングラデッシュからの新しい知見で、2歳未満でもインフルエンザワクチンは有効であることが分かっています。
Efficacy of trivalent influenza vaccine against laboratory-confirmed influenza among young children in a randomized trial in Bangladesh(Vaccine 2017, 6967-6976.)

インフルエンザワクチンは生後6か月以上であれば接種するメリットがあります。

予防接種にどれくらい効果があるの?

2歳以上の子どもに関しては有効率33%であったとされています。
2歳未満に対しても、さきほどのバングラデッシュの論文では有効率31%とされています。

仮に発症しても、重症化を抑えることができます。
死亡率も減少させます。

予防接種の副反応は?

インフルエンザワクチンは不活化されていて、病原性を失っていますので、インフルエンザの予防接種が原因でインフルエンザになることはありません。

接種した場所が赤く腫れて、かゆくなることがあります。
また熱が出たり、筋肉や関節が痛くなったりすることがあります。
通常2~3日で治ります。

稀ですが、急性散在性脳脊髄炎やギラン・バレー症候群、Stevens-johnson症候群の報告もありますが、インフルエンザを発症してけいれんや脳炎を起こすリスクと比べれば、副反応のリスクのほうが小さいです。

卵アレルギーでも接種していいの?

インフルエンザワクチンは鶏卵の尿膜腔で増殖したインフルエンザウイルスを原材料として製造されています。
インフルエンザワクチンには卵白蛋白が数ng(1ngとは0.000000001gです)混入している可能性あるとされています。

ですが、Vaccine Safety Datalinkの研究によると、インフルエンザワクチンによるアナフィラキシーの頻度は100万回に1回であり、卵アレルギーとは関係ありませんでした。

したがって、卵アレルギーであっても、インフルエンザワクチンは安全に接種できます。

おかもと先生

アレルギーがあって予防接種が心配な人は、アレルギー専門医がいる医院で予防接種を受けると安心でしょう。

インフルエンザはどれくらい怖いの?

インフルエンザで熱性けいれんを起こして、救急車で救急外来にやってくる子どもは毎年います。
また、けいれん後になかなか意識が戻らず、脳炎や脳症と診断されるケースもあります。
脳炎・脳症は後遺症を残す可能性の高い、怖い病気です。

インフルエンザワクチンをすることで、脳炎や脳症を予防できる可能性があります。
The Spectrum and Burden of Influenza-Associated Neurological Disease in Children: Combined Encephalitis and Influenza Sentinel Site Surveillance From Australia, 2013–2015 (Clinical Infectious Diseases, 2017, 653–660.)
インフルエンザから脳炎・脳症にいたった子どもたち10人は、全員予防接種をしていなかったとのことです。

当院のインフルエンザ予防接種開始時期

インフルエンザワクチンは生後6カ月から有効で、脳炎を予防する可能性があります。
卵アレルギーがある児でも、当院であれば安心して接種できます。

当院では、生後6か月からのインフルエンザ予防接種を行っています。
生後6か月から8歳は2回接種、9歳以上は1回接種です。

当院では毎年10月上旬からインフルエンザ予防接種が開始されます。
予約が開始されましたら、アプリで通知いたします。
予約にも使えるアプリを是非登録ください。

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