気管支喘息とは
気管支喘息とは、気管支の慢性的な炎症です。
気管支に「じわーっとくすぶるような炎症」が続いていて、刺激に敏感な状態になっています。
気管支に「じわーっとくすぶるような炎症」が続いてしまう原因は、子どもの場合は主に「ダニに対するアレルギー反応」です。
気管支喘息の急性増悪とは
気管支喘息では、気管支に「じわーっとくすぶるような炎症」が続いていて、刺激に敏感な状態になっています。
そして、かぜをひいたときや、気圧の変化、冷たい冷気、運動、ダニなどの刺激によって、気管支に強い炎症が起きます。
これが、「気管支喘息の急性増悪」です。
喘息発作ともいいます。
気管支喘息の症状
「じわーっとくすぶるような炎症」の状態のときは、無症状であることも多いです。
運動したときに咳が出る、冷たい空気を吸い込むと咳が出る、という症状が出ることもあります。
「気管支喘息の急性増悪」のときには、強い症状が出ます。
呼吸が苦しくなり、肩を上下させて呼吸したり、「ぜーぜー、ひゅーひゅー」とした呼吸音がしたり、苦しくて夜眠れなくなったりします。
気管支喘息の治療
「じわーっとくすぶるような炎症」の状態のときでは、気管支の過敏性をおさえることが大切です。
飲み薬のモンテルカスト(キプレス®やシングレア®)、吸入薬のフルタイド®やアドエア®で、気道の過敏性がおさえられます。
しかし、かぜをひいたときや、気圧の変化、冷たい冷気、運動、ダニなどの刺激によって、気管支に刺激が加わり、強い炎症が起きてしまったときには、気管支を広げる治療が必要になります。
飲み薬ではメプチン®、貼り薬ではツロブテロールテープ(ホクナリン®テープ)、吸入薬ではメプチン®キッドエアーを使って、気管支を広げ、呼吸を楽にします。
注意点気管支喘息の治療で重要なのは、「発作が起きたときに治療すること」ではなく、「発作が起きないように治療すること」です。発作が起きないようにしっかりコントロールしていくことで、「じわーっとくすぶるような炎症」が静まっていき、その状態で2-3年すればやがて気管支喘息が寛解する可能性があります。
逆に、何度も何度も発作を起こしていれば、気管支の過敏性はなかなかおさまらず、さらには炎症を繰り返された気管支は悪い形に変形します(リモデリングといいます)。こうなると、気管支喘息は寛解せず、大人に持ち越すリスクが上がります。
気管支喘息の新しい治療
気管支に「じわーっとくすぶるような炎症」が続いてしまう原因は、子どもの場合は「ダニに対するアレルギー反応」であることが多いです。
そのため、ダニに強くなることで、気管支喘息が軽くなる可能性があります。
ダニに強くなるためには、舌下免疫療法(ミティキュア®など)が有効です。
ただし、すべての患者さんに適応があるわけではありません。
アレルギー専門医の診療が望ましいでしょう。
オンライン診療が可能か
気管支喘息のフォローもオンライン診療が可能です。
治療は数年続きますので、オンライン診療のほうが継続しやすいでしょう。
2023.11.03
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いっぽうで、気管支喘息の急性増悪のときは、細やかな診察と、必要に応じて検査(胸部X線検査など)が必要となるので、対面診療が必要です。
急性増悪時は対面診療、コントロールはオンライン診療で、使い分けることができます。